共用試験は、平成17 年度に正式実施予定の医歯学の臨床実習開始前の学生の知識と技能を全国で標準化して評価する試験です。共用試験実施機構が管理し、試験は各大学がそれぞれのカリキュラムに合わせて自主的に実施、評価結果の活用方法も各大学に任されています。佐賀大学医学部医学科では5 年次への進級判定に使用しています。主として知識を評価するCBT(Computer-based testing)と、技能・態度を評価する客観的臨床能力試験(Objective structured clinical examination, OSCE)とに分かれています。
医学教育モデル・コア・カリキュラムに沿った問題が出題されます。基本的到達目標の達成度評価としての意味を持ち、4 年次末に実施します。受験番号を入力すると、コンピュータに受験者ごとに異なった設問が表示され、受験者はそれに対する解答を入力します。下記の()内に%表示した割合で320題が出題されます、試験時間は休憩を2回挟み計6時間です。
CBT と同様に4 年次末に実施します。
以上の臨床技能を判定する試験です。医療面接は10分、それ以外は5 分の試験時間です。試験はPBL 実習室で行います。受験者1名に対し評価者2名により評価されます。受験者はそれぞれの診察の部屋(ステーション)の前で待機し、チャイムにあわせて入室します。机の上に面接、診察すべき事項が表示されています。その事項に従い模擬患者に対し医療面接、各部の診察を行います。終了時間になるとチャイムがなり退室し、次のステーションの前で待機します。約1分後、開始のチャイムにあわせ入室します。同様に机の上に診察すべき事項が表示されています。その事項に従い模擬患者に対し診察を行います。各ステーションでそれぞれ評価を受けます。医療面接ではコミュニケーションの仕方、病歴のとり方、診察のステーションでは診察の手順等が適正におこなわれているかが評価されます。