模擬患者グループ[のぞみ]

模擬患者グループ“のぞみ”紹介

模擬患者グループ“のぞみ”は、 2002年12月に3名の模擬患者で発足しました。
現在は、40歳代〜80歳代の24名(男性2名、女性22名/2017年7月現在)で活動しています。
主に佐賀大学医学部医学科で、次のような活動を行っています。

  • 2年次「医療入門U」医療面接ロールプレイの模擬患者
  • 3年次「クリニカルスキル」医療面接トレーニングでの模擬患者
  • 4年次「臨床入門実習」医療面接トレーニングでの模擬患者
  • 4年次共用試験OSCE(医療面接)での標準模擬患者
  • 5年次総合診療部実習(病状説明)での模擬患者
  • 5年次臨床実習後OSCE(医療面接)での標準模擬患者
  • 岐阜大学医学部医学教育開発研究センター開催「医学教育セミナー・ワークショップ」に参加
  • SP研修会

“のぞみ”の活動は、基本はボランティアですが、佐賀大学医学部での活動に対しては謝金が支払われています。
また、学外のワークショップ等に参加する場合は、佐賀大学医学部から旅費・宿泊費・参加費が全額支給されています。
そのほか、活動中や行き帰りのケガや事故に備えて、ボランティア保険に加入しています。掛け金は佐賀大学医学部が全額負担しています。

事務局 佐賀大学医学部 地域医療科学教育研究センター 地域包括医療教育部門
〒849-8501 佐賀市鍋島5-1-1  電話/ Fax 0952-34-2249
責任者 小田康友(地域医療科学教育研究センター 地域包括医療教育部門 教授)

模擬患者グループ“のぞみ” 活動記録

平成20年3月10日現在

平成14年 12月 発足(3名)
平成15年 1月 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
2月 4年次共用試験OSCEでの標準模擬患者
3月 5年次臨床実習終了後OSCEでの標準模擬患者
4月 6年次総合外来実習での医療面接トレーニング
(10月まで月2回実施)
12月 2年次「医療入門U」において医療面接トレーニング
平成16年 1月 4名加入
1月 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
2月 4年次共用試験OSCEでの模擬患者
3月 5年次臨床実習終了後OSCEでの模擬患者
4月26日 2年次「医療入門U」において医療面接デモンストレーション
6月25日 1年次「医療入門T」において医療面接デモンストレーション
9月11日 第2回全国模擬患者学研究大会に参加(2名)
(於:聖路加看護大学ホール)
10月23〜24日 第14回医学教育セミナーとワークショップ〔模擬患者養成〕に参加
(2名)(於:岐阜大学医学部医学教育開発研究センター)
12月22日 医学教育セミナーとワークショップ 報告会
平成17年 1月20・27日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
2月3日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
2月10日 SPトレーニング(OSCE準備)
2月16日 4年次共用試験OSCEでの標準模擬患者
3月31日 4年次共用試験OSCE再試での標準模擬患者
4月6日 名称を「佐賀大学医学部地域医療科学教育研究センター模擬患者グループ“のぞみ”」とする
4月22日 SP研修会「効果的なフィードバックのために」
4月25日 2年次「医療入門U」において医療面接デモンストレーション
SPによる講義「病体験とコミュニケーションの重要性」
6月1日 SP研修会「医療入門Uを振り返って」 2名加入
7月15日 1年次「医療入門T」において医療面接デモンストレーション
8月26〜27日 第17回医療教育セミナーとワークショップ〔SP交流会〕に参加(3名)
(於:ぱるるプラザGIFU)
9月28日 SP研修会「医学教育セミナーとワークショップ(SP交流会)報告会」
10月6日 5年次総合診療部実習での模擬患者
10月20日 5年次総合診療部実習での模擬患者
11月17日 5年次総合診療部実習での模擬患者
12月1日 5年次総合診療部実習での模擬患者
12月15日 5年次総合診療部実習での模擬患者
12月17日 第4回久留米大学SP研究会にて講演(小田)
「佐賀大学医学部におけるSP導入と教育実践」
平成18年 1月11日 4年次「臨床入門」シナリオ打合わせ
8名加入
1月19日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
1月26日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
2月2日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
2月15日 4年次共用試験OSCE最終打合わせ
2月18日 4年次共用試験OSCEでの標準模擬患者
3月22日 OSCEの反省と来年度の活動について
5月8日 医療入門Uにおいて医療面接ロールプレイ
6月30日 医療入門Tにおいて医療面接ロールプレイ・デモンストレーション
7月1日〜10月31日 ハワイ大学に客員研究員として滞在し、米国における模擬患者参加型教育を実践(小田)
8月25〜27日 第21回医学教育セミナーとワークショップSP参加型教育・SP大交流会に参加(3名)
(於:岐阜大学医学部医学教育開発研究センター)
9月20日 ワークショップ報告会・SP研修会(シナリオ研修)
10月12日 SP研修会(シナリオ研修)
11月10日 Advanced OSCEシナリオ打合わせ
11月20日 Advanced OSCE評価者との打合わせ
11月29日 5年次Advanced OSCEでの標準模擬患者
12月6日 5年次Advanced OSCEでの標準模擬患者
平成19年 1月11日 4年次「臨床入門」シナリオ打合わせ
1月18日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
1月25日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
1月27〜28日 第23回医学教育セミナー&ワークショップ〔模擬患者(SP)養成+α〕に参加
(於:岐阜大学医学部医学教育開発研究センター)
2月1日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング、OSCEシナリオ打合わせ
2月15日 4年次共用試験OSCE最終打合わせ
佐賀新聞社・西日本新聞社 による取材
2月17日 4年次共用試験OSCEでの標準模擬患者
2月17日 西日本新聞に『模擬患者を演じてます』と記事が掲載される
3月2日 5年次Advanced OSCE再試打合わせ
3月5日 5年次Advanced OSCE再試での標準模擬患者)
3月8日 佐賀新聞に『元患者ら問診指南』と記事が掲載される
4月10日 打ち合わせ H18年度反省およびH19年度活動について
4月27日 医療入門Tにおいて医療面接デモンストレーション
5月7日 医療入門Uにおいて医療面接ロールプレイ
5月21日 5年次総合診療部実習での模擬患者
6月7日 NHK佐賀放送局による取材
6月11日 5年次総合診療部実習での模擬患者
6月17日 NHK総合「九州沖縄インサイド」“患者本位”の医師を育てろ〜佐賀大学医学部の教育改革〜 にて、
ロールプレイとインタビューが放送される
7月2日 3年次PBLオリエンテーションにおいて医療面接ロールプレイ
7月22日 SP勉強会(於:アバンセ らいふ薬局主催)
8月9日 第1回SP研修会
9月3日 5年次総合診療部実習での模擬患者
9月21日 5年次総合診療部実習での模擬患者
10月15日 5年次総合診療部実習での模擬患者
10月20〜21日 第26回医学教育セミナー&ワークショップin徳島に参加(3名)
10月30日 ワークショップ参加報告会
11月5日 5年次総合診療部実習での模擬患者
11月9日 第2回SP研修会 臨床入門T合同講義 (COML:辻本好子さん講演)
12月10日 5年次総合診療部実習での模擬患者
平成20年 1月23日 第3回SP研修会(臨床入門打合せ)
1月24日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
1月31日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
2月7日 4年次「臨床入門」医療面接トレーニング
2月16日 日本医学教育学会医学教育開発小委員会の研究OSCEでの模擬患者
2月19日 4年次共用試験OSCE最終打合わせ
2月23日 4年次共用試験OSCE
2月28日 5年次Advanced OSCEシナリオ打合わせ
3月7日 5年次Advanced OSCE
 
   ○平成20年度 模擬患者グループ“のぞみ”活動記録
   ○平成21年度 模擬患者グループ“のぞみ”活動記録

模擬患者とは

 模擬患者とは、医療のコミュニケーション教育のなかで患者役を演じる人のことです。主に次のような学習者の体験学習の患者役をします。【医学生・看護学生・研修医・看護師・医師・薬剤師など、患者さんと接する機会のある医療関係者】
 体験学習の種類には、大きく分けて @医療面接〔会話のやりとり中心〕と A身体診察〔実際に胸や手足に触れる〕の2つがあります。日本では多くの場合@の医療面接で患者役を演じる人を、模擬患者と呼びます。(身体診察の患者役は学習者同士で行うことが多いです)

 医療面接実習の模擬患者セッションでは、模擬患者はあらかじめ準備されたシナリオに従って患者役を演じます。シナリオには次のような設定が書かれています。
氏名、年齢、性別、職業、家族構成
現病歴 【お腹が痛いなど、今回医療機関を受診することになった理由と経過】
既往歴 【今までに大きな病気をしたことがあるか】
家族歴 【家族は健在か、大きな病気をした人はいないか】
患者背景 【性格、飲酒・喫煙・運動などの生活習慣、最近の生活の変化など】

 模擬患者は事前にこのシナリオを覚えて医療面接実習に臨みますが、学習者はシナリオの内容を知りません。実際の診察のように患者さんを呼び入れるところから始まり、会話を通してこの患者さんがどのような症状を訴えているのか、原因として何が考えられるのかを聞きだしていきます。

 ここで重要なのが、患者さんの気持ちに配慮した医療面接ができるかどうか、という点です。無神経な態度や言葉づかいをしていないか、患者さんに不安感を与えていないか、患者さんが一番心配に思っている点を聞き出すことができたか…。これらは意外と学生同士・医療関係者同士では分かりにくいことです。ですから模擬患者は、医療についての専門知識を持たない、普通の生活者の視点を持っていることがとても大切なのです。
 医療面接が終わると、すぐにフィードバックが行われます。まず学習者自身が反省点や良くできたと思う点を述べます。次に模擬患者が、患者としての立場から感じた点を述べます。この時に学習者の欠点ばかりをあげつらうのではなく、よかったと思う点を積極的に伝えます。最後にファシリテータ(指導者)が医療の専門的な立場から気づいた点を助言します。学習者ひとりひとりに対してこの作業が繰り返されます。

OSCE(オスキー)

 医学科の学生は、どこの大学でも5年生になると臨床実習が始まります。病院で指導医の監督のもと、本物の患者さんと接してお話を聞いたり、診察や手術を見学したり、患者さんの脈や血圧の測定など簡単な診察をさせていただいたりします。それまで教室での講義しか受けていなかった学生を医療現場へ送りこむからには、知識はもちろんですが必要最低限の技能や態度を身につけさせておく必要があります。そこで実習前にOSCEという実技試験を行い、OSCEに合格しなければ5年生に進級できないことになっているのです。
 OSCEは、医療面接・身体診察・心肺蘇生・外科手技など6科目の試験があります。心肺蘇生や外科手技の試験では人形や模型を使用しますが、医療面接と身体診察の試験では模擬患者に協力してもらいます。ここでは特に、医療面接の模擬患者に的をしぼって話を進めたいと思います。
 OSCEは試験ですので、受験者全員が同じ課題に臨みます。シナリオも、男女の違い以外は全く同一のものを使用します。1学年約100名の学生が受験するため、模擬患者は複数の方に交代で演じてもらいます。このとき難しいのが、模擬患者の反応を統一すること(標準化)です。たとえば受験者が同じ質問をしたのに、模擬患者Aさんは答えてくれたけど模擬患者Bさんは答えてくれなかった、となるとこれは試験として成立しなくなります。ですからOSCEの前には、このような質問にはこう答える、などの入念な打ち合わせと練習を行い、受験者に不公平がないようにしています。
 OSCEでは時間に限りがあるため、通常フィードバックは行われません。試験の評価は大学の教員が行います。

SP(エスピー)

 厳密にはOSCEの模擬患者のように演技を標準化した模擬患者をStandardized Patient(標準模擬患者)と呼び、普段のロールプレイで比較的自由に演じる模擬患者をSimulated Patient(模擬患者)と呼びます。どちらも頭文字がSとPですし、呼びやすいこともあって、普段は両者を区別せずに模擬患者全般をSPと呼ぶことが一般的になっています。
 多くのSPさんは、OSCEでは標準模擬患者、授業では普通の模擬患者というように、その教育場面によって二つの役割を演じ分けています。

ワークショップ等参加報告書

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